令和4年度・会長からのメッセージ

折にふれ、広報紙の内容をとおして新宿区更生保護女性会
より皆様にお届けするメッセージです。







 令和4年3月発行の 「新宿区更生保護女性会だより」からの抜粋


   令和4年度の活動に向かって

                      新宿区更生保護女性会会長 坂本悠紀子

 コロナ禍の期間、感染症対策から私たちの活動には制限が増え、区民センター
の会議室の使用も難しくなりました。
 会の今後の為、勉強の機会を残したいと考えていたところ、区内更生保護施設
「更新会」のご協力で社明講演会の実現は、大変有難いことでした。
 徹底した感染対策の下で開催し、二班に分けた研修会には更生保護施設・保
護司会・早稲田広域BBS会・新宿区役所・新宿更女が参加をして実りある活動に
なりました。



 来年も、継続して実施を考えており、次回は第一ブロックの皆様へのお声がけ
も考えております。
 また、このコロナ禍でも今までと同様のお手伝い、困っている人たちへの緊急
サポートもありました。
更生保護施設での「男の料理教室」、「ガーデニングクラブ」の活動は、調理や
園芸の手伝いだけでなく、寮生と普通の会話ができる大切な時間にもなってい
ます。
 家族の話や、今困っていることなど作業をしながら話をしてくれます。
 私たちも普通に相槌をうったり、主婦の知恵袋から、こうしたら良いわ」との
アドヴァイスをしたり、「それはがっかりするわよ」等の一般的常識を話すと、素
直に聞いてもらえます。

 後日、活動の感想文を読むと更に寮生の気持ちが分かり、活動の中に新たな
気づきがあります。
 会話の中で必要なものや自立の相談があれば、連携をとっている各団体に状
況を伝え、寮生の今後の自立に必要となる様々な内容に協力を戴いています。
 今後も多くの方々と協力を重ね、少しづつ自立のお手伝いを継続していきます。
 
  


                                                       






  令和3年度の特別支援のご報告


                      新宿区更生保護女性会会長   坂本 悠紀子

 
 新宿区更生保護女性会が永年連携をしてきた二つの団体に対し、自己資金
では支援が続かないため、紹介された公益財団法人「社会貢献支援財団」 の
協力をお願い致しました。
 この財団は民間の活動に対し、如何にその活動が世の中の役に立っている
かを調査し、面接し、詳しい活動を把握するという難題を無事に通過することが
できました。


1 「慈愛寮」を推薦しました。
思わない妊娠から、無事出産にたどり着くまでの寮生活を見守っていただける
施設への資金援助です。
 アメリカの教会からの援助で買った電化製品などが、耐用年数が過ぎて困っ
ていたので、買い替えることができました。

2 [Colabo]を推薦した理由はコロナの影響もあり、自宅にいることが多くなり、
虐待や性被害にあって家出をしてきた女の子たちを一時保護し、シェルターで
生活の面倒をみていますが、全国から家を出てくる子供たちが増えて、困難な
状況にありました。
 子供たちにも生活指導をしていただける慈愛寮の元施設長が、アドヴァイス
を続けて下さっています。
 こちらの活動にも大きな支援がいただけました。
 自分たちだけではできないことは、多くの協力者と連携をとることで活動が続
けられます。

 






 
  コロナの中のクリスマス会      
                                         令和3年12月12日

                                            四谷 吉川 ゆり子

 斉修会お料理の会

 緊急事態宣言は解除されましたが、寮生の皆さんが楽しみにしていた従来
の クリスマス会はできませんでした。

  そこで、少しでも楽しんでいただける様に心を込めた大盛のお弁当メニュー
になりました。

 寮生からは家庭的で手作り感のある大変おいしいお料理を食べられて嬉しか
ったこと、
フリースのクリスマスプレゼントを手にして温かい気持ちになったこと、
嬉しい感想でした。
 来年こそは、このクリスマスを「子供と一緒に味わいたいと、大きな目標ができ
ました」との記載もあり、感動しました。









 法務省は2021年12月24日 犯罪白書を公表しました。
 刑務所を出所後、2年以内の再犯での入所率は15,7%となり、2021年ま
でに16%以下とする政府目標が達成されました。
 更女の取組が再犯防止の一助になることを願い、今後も楽しい活動を続けて
参ります。








   更新会を担当して
                             
令和3年12月19日

                                戸塚分区 入田 洋子

 更新会で、クリスマス・お料理会が実施されました。
 感染予防策として、例年の大皿スタイルではなくお弁当に盛り付けました。
 献立はすき焼き、コロッケ、卵焼き、スパゲッティサラダ、お浸し、野菜の素
揚げ、スープ、みかん、コーヒーゼリーなど、ボリューム感のある充実したお弁
当になりました。






 又、寮生全員に第一ブロックからフリースのジャケットをプレゼントできました。
 毎年のようなパーティーはできませんでしたが、手作りのお弁当とクリスマス
プレゼントの記憶が、少しでも今後の更生のお役に立てたらと思いました。












   施設見学会説明会に参加して
  
                              令和3年9月28日

                                 新宿区子ども家庭部
                               子ども家庭課企画係
                                     石井 佑司

 新聞やニュースでは、虐待を受ける児童や犯罪などが報道で取り上げられ
ていますが、犯罪・非行により矯正施設に収容された後に直面する課題につ
いて、掘り下げて考えたことは恥ずかしながらありませんでした。
 また、非行や犯罪に陥った人の立ち直りを支える「更生保護」という言葉を
深く理解していませんでしたが、長年向き合ってこられた山田先生の講演を拝
聴し、言葉の重みを感じるとともに、実際の事例を通じて学んだことや更新会
の沿革、特色、役割などを熱弁して下さり、高い理念と強い意思を痛切に感じ
ました。






 特に、犯罪や非行を社会的問題として捉え、犯罪は社会から生まれるので
あり、社会的責任として犯罪を捉えるところがとても印象に残り、私自身を見
直す一つのきっかけになりました。
 支えを必要としている方々に寄り添い、次代のニーズに合った考えを磨いて
いけるよう、日々関心をもって成長していきたいです。

 施設の特色として、玄関ホールに区の文化財が展示されており、地域社会
に開かれた施設ということを改めて認識しました。
 また、多くの関係機関や民間団体等と密接に関り、多様化する時代と地域
課題を的確に把握し、様々な課題に果敢に取り組んでいく姿勢や地域密着の
積極的な活動展開に大きな感動でした。
 参加をさせていただき、お礼申し上げます。










 更生保護法人「更新会」施設見学会・説明会に参加して

                                        令和3年9月28日

                             神楽坂分区  嶋田 潤子 

 見学会当日は、更生保護女性会会員・保護司・早稲田大学広域BBS会員・
区役所等より30名が参加をしました。
 概要説明を山田憲児先生から伺い、コロナ禍、密にならぬ様二組に分かれ、
施設内を見学いたしました。

 過去に幾度か休日の食事提供のため、この施設に足を運びましたが、早稲
田大学十九号館の一画に存在することが不思議でした。
 大正十五年に設立された更新会の前身「帝國更新會」の設立者。宮城長五
郎氏が私邸を提供されたのが、この西早稲田だそうです。
 更に平成時の再開発事業の折り、大学の一画に施設を置くことになりました。
 仮釈放等でこの施設に収容された人たちのために、早大教授や学生、早大
出身の保護司の会、早大広域BBS会も皆で力を合わせ、更生・矯正を応援し
ているとのことです。




 刑期満了で社会へ出るより、このような施設に入り仕事や住所のめどをつけ
た後、社会へ出る方が再犯率が低くなるそうです。
 又、退会者に対するフォローアップの実績も年々上がってきました。
 館内には平山郁夫画伯をはじめ、名立たる画伯の名画が飾られ、掃除も行
き届き、心遣いの草花で気持ちが和みました。 
 丁寧な説明と案内をして下さいました先生方に、心から感謝申し上げます。









  社会を明るくする運動 講演会
                                  令和3年9月28日

                            早稲田分区  金三津 喜作







 リーガロイヤルホテルにて軽い昼食を済ませ、13時から「アス西早稲田」に
ある更新会の
会議室にて、東京更生保護施設連盟会長、山田憲児先生の講
話が始まりました。
 総勢三十名の参加でオリエンテーションから始まり、更生保護法人更新会の
概要をお聞きしました。

宮城潮五郎氏(帝国更新)が、昭和九年西早稲田に恩想部を創設、昭和二十
年本所が空襲により、本部を西早稲田に統合したのが始まりのようでした。
 細かくは令和三年
七月号(更新会だより)第七十六号に記載されております。
 十三時半からA班 更新会見学B班 資料説明の番、交代で三十分間の施
設見学。
 施設一階ロビーには、地域社会との連携を深める一環として西早稲田開発
事業で出土した埋蔵文化財常設公開展示がされていました。

 施設では早稲田大学と提携関係により、「早稲田矯正保護展」の開催や社
会生活技能訓練(SST)、寮生による給食昼食会(新宿区更生保護女性会の
協力)の開催や外部講師によるコロナ対策、薬物関連などの講話集会などが
催されています。


 その後A班は会議室に戻り、山田先生から再度の資料説明をいただきました。
更生保護とは?更生って何?
 二つの漢字を合わせると甦る(よみがえる)こと、長谷川平蔵は、鬼の平蔵と
いわれるが、実は、仏の平蔵さんです。
 など、金原明善、川村矯一郎、原胤明氏らの功績などを聞き、クイズ方式で先
生からの質問に正解者が景品をいただきました。

 山田先生には長時間、お忙しい中ご講話をいただきありがとうございました。





                                                  





  最後のガーデニングクラブ

                   新宿区更生保護女性会・会長  坂本 悠紀子

 斉修会の寮生が高齢の為、なかなか働ける場所のなかった平成25年に発
足した「ガーデニングクラブ」は、来る令和4年度全面改築の工事が始まること
になりました。
 最後まで、時間のある寮生の働きで、前庭を飾りたいとプランターの手入れ
を11月・12月に綺麗に致すことになりました。
 多くの寮生の協力と感想がいただけましたので、ご報告いたします。


   
ガーデニングに参加をした寮生の感想

 
Aさんの感想
 お天気も大変良く、ガーデニング日和となり、婦人会の先生方を基に季節の
良い折り寮の生活者全員にて花壇や庭の手直しと掃除を行いました。
 ここで初めての経験なので先生の指導の下、花々の設定を行いました。
 そして、頑張って終わった後はとても綺麗にセッティングができたので、みん
なが大喜びになり、私も納得をしました。
 月1回のガーデニングの手入れを行いたいと思います。

 Bさんの感想

 今日は、最初はガーデニングが大変そうだな〜と思っていましたが、いざ土
に触ってみると夢中になれて、一時間近くやっていたのに、アッという間に時
間が過ぎててびっくりしました。
 身体も全体を使って作業したので、なんか動いたなーと思えましたし、この
ようなイベントなら、もっとしてみたいと思ったのが、自分の気持ちです。
 お昼ご飯まで出していただいて、すごく嬉しく思えました。
 そのまま靴まで戴いて、充実した午前になりました。

 
Cさんの感想
 今日は久しぶりに土と花に触れて少し気分がスッキリしました。
 また、自分から進んで作業に入っていけたので、自分としてはとても良かっ
たと思います。
 そして、女性会の方々から靴をいただき、すごく感謝しています。
 私はまだまだこれからが大変なことが一杯あると思いますが、更生保護女
性会の方々をふくめ、同じ仲間がいることが大きな活力となると感じました。
 当施設に来た当時の不安も今は全くありません。
 ガーデニングを通して仲間と色々と会話も出来たのも、大きな一歩と思い
ます。今日は本当に良い活動をさせていただきました。
 ありがとうございました。


 








 Dさんの感想
 植物というものは、自然界あるいは、人が生活する都会に於いても花を咲
かせるまで、それなりの時を要します。
 人の人生もそれと同様で一朝一夕には実らず、やはりそれ相応の試練と
努力が求められます。
 その結果が実を結び、花を咲かせる訳ですが、花も同様に陽の光、そして
水分などを糧に成長します。
 このガーデニングという作業は、植物の生育に繋がるとっても有意義な事
だと思います。


Eさんの感想
 刑務所に入所している間、草花に触れることは殆ど無く、あったとしても雑
草を抜く位のものであった。
 正直な処、始める前は「面倒だな」くらいにしか思っていなかったが、無心
で身体を動かしているというのもなかなか心地よく、また植えた花の成長へ
の楽しみも出てきたように思える。
 自然という訳ではないのだろうが、土に触れる、というのも精神的には良か
ったと思う。


Fさんの感想
 
普段はなかなか経験できないガーデニングというものをやらせて頂き嬉しか
ったですし、それに加え弁当の差し入れまでして戴き、とても嬉しかったです。
 ありがとうございました。
 また、お会いした時にしっかりお礼をさせて戴きたいと思います。
 地域の交流を大事にしていきたいと思います。


Gさんの感想

 十月二十三日東京は晴天に恵まれ、早朝から清々しい一日が始まりました。
 午前中には、斉修会の入口付近のプランターに並んだ花を入れ替えたりす
る更生保護女性会主導のガーデニングが作業の一環としてともに生活を送る
仲間たちと一緒に、施設の庭に集まり、和気あいあい協力して有意義な時間
を過ごすことができました。
 花に触れ、土に触れ次に感じたことといえば、こうした人との触れ合い、自
然を感じ過ごす時間が自分の心を豊かなものにしてくれるということです。
 ともに汗を流した仲間達とは、ガーデニング終了後に、お弁当を渡され、格
別の美味しさ、と、笑い顔で話し合った次第です。
 このように人との交流の中で、私は多くの方々に生きがいをもらい、支えられ
た人生を歩んでいるということを痛感し、感謝の気持ちを忘れてはいけないと
切に感じました。


Hさんの感想
 本日は久方の好天の下で、寮生一同協力しての労働の時間をいただき、あ
りがとうございました。
 今日植え替えをした花の開花が待たれます。
 ものを植えて育てて花をつける過程に、私たちは多くを学ぶことになるのでは
ないでしょうか。
 本日は本当に美味しい弁当の差し入れまで戴き、ありがとうございました。
 皆様の温かいお心に触れ、きっと裏切ることなく更生することをお誓いします。
 本日はありがとうございました。


 








   更新会での夕食づくり
                                          神楽坂分区  郷 恵

 三月十日(木曜日)、更新会のお料理奉仕活動を行いました。
 お弁当箱の中に茶巾寿司、茄子の煮びたし、ブロッコリー、カボチャ、こんにゃ
くと人参と椎茸の煮物、飛騨の赤カブの漬物、ほうれん草と竹輪と春雨のおひた
し、焼き鳥、お吸い物、和菓子、量もたっぷり、色とりどりのきれいなお弁当がで
きました。




 寮生の方々もとても感じが良く、夕食を楽しみにしている様子がうかがえました。いろいろ勉強になりました。













新宿区更生保護女性会への支援団体各位

一般社団法人・昭和会館  理事長   鍋島 厚   様 
 国際ゾンタクラブ・東京1 会長     向井優子  様
 国際ソロプチミスト東京・新宿        会長     荒川蓉子  様 
 新宿区淀橋市場 理事長    飯塚正男  様 
 新宿区保護司会 会長     高山俊達  様 
元調布市保護司会  会長     鴨志田守久 様          
 新宿区 区長     吉住健一  様 
 新宿区職員の方々  
 新宿区社会福祉協議会   


年間を通し、様々に心温まるご支援、ご協力を戴いております。
団体各位に厚くお礼を申し上げます







更生保護施設・その他団体への支援活動


給食支援                  斉修会 更新会                
マスク・雑貨・衣類の支援  斉修会・更新会・新興会・真哉会・静修会足立寮  
静修会荒川寮・ステップ竜岡・敬和園・両全会  
 野菜・果物の支援 斉修会・更新会 
   
養護施設・至誠学園 ハロウィンのお菓子・七五三の着物4組 
養護施設・双葉学園  ハロウィンのお菓子 
慈愛会   赤ちゃん用乳母車・衣類・ガーゼ・おんぶひも
一般社団法人Colabo 寄付金・シャンプー・リンス・おせち料理・お米・缶詰め 
 NPO法人BONDプロジェクト 寄付金 


コロナの厳しい環境のなか、上記ご支援は各施設で
大変喜ばれました。





 ご報告
1 更生保護施設「斉修会」は、令和4年度全面改築
いたします。
その期間、収容保護事業は休止いたします。
令和5年春に再開の予定です。



2 紫翠苑が完成  八王子市・女性施設
一年を要して建て替えられ、本年5月に寮生の入寮が予定されています。
お祝いに、寮生用のスリッパを贈りたいと準備しています。